害虫は大きく3つに分類されます。
・衛生害虫
・経済害虫
・不快害虫
チョウバエは不快害虫に分類されるそうです。チョウバエ以外では、クモ、ヤスデ、ゲジゲジなどです。ただ単にいるだけで「見た目気持ち悪い」という不快感を与える害虫です。
衛生上の害をもたらす衛生害虫や、経済上の害をもたらす経済害虫と違い、実害ではなく心理的な害をもたらす害虫なのです。
しかし!調べてみるとチョウバエが人体に寄生していた症例をいくつか見つけることが出来ました。
チョウバエの幼虫がヒトの泌尿生殖器、消化器、気道、眼瞼内などに迷入して、「ハエ症」を引き起すようです。
では、具体的に症例をみていきましょう。
チョウバエ 症例1
気管支拡張症の診断を受けた石川県加賀市在住の43歳の男性の喀痰中に4匹の虫体を見出した。検査の結果、ホシチョウバエの幼虫とサナギと同定されたが、患者の臭気をともなった呼気に誘引されて、チョウバエが鼻腔や口のしめった部分に産卵をし、孵化した幼虫が気道内に侵入し発育したものと考えられる。
(朝倉書店 都市害虫百科より)
チョウバエ 症例2
東京都在住の37歳の男性で両眼に異物感あり、洗眼したところ5匹の虫が出、さらに別の日に7,8匹の虫が出た。2年後に再び1匹の虫が出たので精密検査のため来院。検査の結果、ホシチョウバエと同定。メス成虫が眼裂あるいは結膜内に偶然産卵し、孵化生存していたものと推定された。
(朝倉書店 都市害虫百科より)
チョウバエ 症例3
慢性膀胱炎と診断され治療のために通院していた富山市在住の69歳の女性が、自宅で採尿していたカップ内に動く9mm大の虫を発見した。検査の結果オオチョウバエの成熟成虫と同定。おそらく陰部に偶然成虫が産卵し、泌尿生殖器で孵化育成したものと推測された。患者は虫体を排出した24日前から血尿と会陰部不快感、右下腹部鈍痛を訴えた。
(朝倉書店 都市害虫百科より)
実害は少ないようだが注意が必要
今回調べて分かったことですが、チョウバエの実害は少ないのではないと思いました。なので、チョウバエは「実害害虫」ではなく「不快害虫」に分類されているのだと思います。
ただ今回の症例のように、人体に害を与えた症例がいくつか見つけることが出来ました。
たしかに害は少ないのかもしれないが、十分に注意したほうがよさそうです。