海外旅行、長期出張、帰省などから帰ってきて部屋の中に入ると、悪臭が立ち込め床には虫の死骸が散らかっていた。こんな経験したことありませんか?
では、いったいなぜこのようなことになってしまったのでしょうか?
悪臭と虫の死骸は「封水切れ」が原因
「封水(ふうすい)」という言葉は聞いたことありますか?
封水とは「悪臭や虫が入ってこないように配管内にためて塞いでいる水」のことです。
これは洗面台の排水管の写真です。
配管が一直線ではなくU字・S字に曲がっています。この曲がっている部分に水がたまる構造なのです。
このたまっている水のことを封水と呼びます。
この封水ですが、ニオイや害虫を屋内に侵入するのを防ぐ役目をしてくれるのです。
しかし、この封水は時間の経過とともに自然と蒸発していきます。
すると封水の水位が下がり、悪臭や虫が部屋の中に侵入してきてしまいます。
水回りは毎日使っていれば、蒸発量は微々たるものですが、長期間使わないと徐々に水位が下がってきます。
封水切れを防ぐ方法
長期外出時には排水トラップに水を十分に補充しておく
長期間家を空けるときには、排水トラップにゆっくりと水を注いでください。ポイントは「ゆっくりと」です。勢いよく水を注ぐと、水位が下がることがあります。コップに水をこぼれるギリギリまで注ぐように、「ゆっくり」を意識してください。
誰かに封水を定期的に入れてもらう
1週間や10日程度であれば、封水切れになることはないと思います。
ただし2週間以上になると外出前に封水を十分に補充しておいても、蒸発し封水切れを起こす可能性があります。
この場合、どなたかに封水の補充を頼むようにしてください。
マンション管理会社では、空いている部屋を定期的に巡回しています。巡回してある3つのことをします。1.部屋に異変がないか確認する 2.窓を開け換気をする 3.封水の補充をする
換気をしないと空気がよどみ、ニオイがついてしまったり、カビが生えやすいからです。また封水切れを起こさないように定期的に補充するのです。封水切れになると悪臭が部屋の中に侵入してしまいます。部屋探しをしている人が「この部屋なんだか下水くさい。。」と思われるとなかなか入居がきまりません。
頼める人がいなければ封水防止剤を使うこと
だれかに頼める人がいない場合には、封水防止剤を使うようにしてください。
封水防止剤とは、封水が蒸発しないようにするためのものです。封水防止剤をトラップに流し込むと封水の上に封水防止剤の層が出来き蒸発を防ぐのです。
封水防止剤のメガニズムが分かりやすい動画を見つけたので、参考にして下さい。