「洗濯機が倒れかけているので助けてください。ドラム式なので重くて自分たちでは何も出来ません」
といった相談を受けました。
お伺いしてみると、床にかさ上げ台を設置して、その上に洗濯機が乗せてありました。
ただし、後ろに設置してあるかさ上げ台は、洗濯機の脚から完全にずれてしまっていました。
また洗濯機が傾いているため、前脚の片方は、かさ上げ台から浮いていて、洗濯機が非常に不安定な状態でした。
さっそく洗濯機下のスキマから覗き込むと、洗濯機がズレて傾いてしまった理由が分かりました。
原因は、排水口の位置でした。
写真は、かさ上げ台を交換して、洗濯機をちゃんとセッティングしたあとのものです。
右奥に排水口が見えてますよね。
その排水口の位置が原因だったのです。
排水口の一部分に、かさ上げ台が乗り上げていたようです。
四隅の四角いのがかさ上げ台、赤い丸が排水口です。
洗濯機を置くスペースが限られているので、どうしても排水口とかさ上げ台が干渉するのです。
そして、かさ上げ台が傾き不安定な状態で運転していくうちに、洗濯機自身も振動で徐々にズレてしまったと思われます。
もう少し排水口の位置が、手前にあればよかったのですが、完全に設計ミスです。
たぶん設計された方は、ドラム式洗濯機が置かれることを想像してなかったのでしょう。
縦型洗濯機であれば、かさ上げ台を使わないで済むので、この位置でも大丈夫だと判断したのでしょう。
かさ上げ台を設置するときは、かさ上げ台の底面が、床に密着しているかどうか、十分に確認するようにして下さい。
雑巾や排水ホース、電源ケーブルなどを、かさ上げ台で踏みつけてしまうと、かさ上げ台が不安定になり、今回のように洗濯機がズレ落ちてしまうことがあります。
洗濯機が3方の壁で囲まれている場合だと、奥のほうは暗くて見えにくくなります。
その場合には懐中電灯で照らして、しっかりとかさ上げ台が設置されているか確かめてください。
ご自身でかさ上げする場合には、十分に気をるようにして下さいね。