インフルエンザ対策:加湿器を上手に使うのに絶対かかせない湿度計

冬の乾燥した時期にインフルエンザは猛威を振るいます

季節性インフルエンザに感染する人数は、日本国内で毎年1000万人以上といわれています。

多くは冬から春にかけての気温が低く乾燥している時期に流行しています。

冷たい空気は、体内への異物侵入を阻止する繊毛運動の低下を促すばかりでなく、免疫系にも影響を与え、乾燥した空気とともに咽頭や喉頭の炎症を促進することにより、インフルエンザに感染しやすくなると考えられています。

インフルエンザ対策には加湿器が有効だけど・・・

季節性インフルエンザウイルスは、低温低湿度の環境が生存に適しており、特に乾燥した環境をつくりださないように室内を加湿することが、感染対策として有効とされています。

なのでインフルエンザ対策として、加湿器を使われているかも多いと思います。

「室内の湿度を60%以上保てばインフルエンザ対策になる」ということをよく聞くことがあります。

しかし、やみくもに加湿器で湿度を上げればいいというわけではないのです。

相対湿度と絶対温度

一般的にわたしたちが「湿度」と言っているのは「相対湿度」のことです。

湿度計で表示されていたり、天気予報で使われているので、一般的に「湿度といえば相対湿度」とみなさん考えています。

相対湿度とは、空気の温度での飽和水蒸気量(もうこれ以上空気に溶かすことが出来ない水分量)を100%として、今は水分何%含まれているのかを示しています。

単位は「%」です。

でも、本当に重要なのは「絶対湿度」なんです!

絶対湿度とは、室温に関係なく体積1㎥の空気中に水蒸気の量のことです。

単位は「g/㎥」です。

したがって、同じ相対湿度60%でも、15℃では絶対湿度約8g/㎥、25℃では絶対湿度約14g/㎥と異なるのです。

この絶対湿度がインフルエンザと非常に関係が深いのです。

絶対湿度が17g/㎥以上だとインフルエンザが生存できなくなる

庄司眞先生の論文によると、絶対湿度が17g/㎥になるとインフルエンザの生存率がほぼ0%になるようです。

なので加湿器を使い絶対湿度を17g/㎥にすればいいのですが、一般的に売られている湿度計は相対湿度を表示しています。

絶対湿度が図れる湿度計を探したのですが、一般用には売られていないようです。

ビニールハウス、食品工場、倉庫などで使用するような湿度計はあったのですが、お値段がそれなりにします。というか、高すぎます・・・

そこで、見つけたのがこちらの湿度計です。

温度計と湿度計の針が交差していて、なんだか変わった湿度計ですよね。

でもこの湿度計、あんがい優れモノなんです。

絶対湿度もとに視覚的にインフルエンザの感染防止目安が分かるのです。

温度計の針と湿度計の針が交差している色を見ればいいのです。

たとえば「温度をあと5度上げれば、インフルエンザ安全圏にはいるな」とか「湿度をあと10%上げればインフルエンザ安全圏にはいるな」とかが、見た目で判断できるのがとても分かりやすいです。

デジタル式の湿度計で、インフルエンザ感染防止目安が表示されるものも見つけましたが、加湿器を使って湿度調整をする場合には、アナログ式のほうが分かりやすいと思います。

加湿器を使う場合には、湿度計でしっかり管理するようにしましょう。

 

 

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